テマリシャス、リカです。すっかり東京も秋も晩秋になり、寒さがぐぐっと深まっています!
テマリシャスのカシミヤpop-up shopがリネンバード 北浜さんで今週土曜日から開催されます。直接触れていただく機会があれば幸いです。
リネンバード北浜
2019年12月7日(土)~12月15日(日)
イベント詳細
https://www.linenbird.com/calender/1911Temaricious.html
さて、今日のお話。
カシミヤって高い。
それは知っていてもどうして高くなるのか自分たちもわかっていませんでした。
そこで、色々、カシミヤの田澤さんに聞いてみました。
高級になる理由は2つ。
⒈ そもそも、採れる量が少ない
1頭から取れるカシミヤの量については、カシミアヤギから集める原毛の段階でおおよそ300~400g、その後太い毛やゴミなどを取り除いて洗浄し、紡績した毛糸の段階で4割弱(110~150g程度)に減るとのことでした。
【注】
なお、ヤギによって集められる原毛には個体差があり、採取される地域によって太い毛やゴミが混じっている量も異なっているようで、また工場によっても上記の数字は異なってくるようですので、上記は一例としてご理解ください
1頭のヤギ = 110~150gのカシミア糸
そりゃ~~高くなりますよね。
テマリシャスの糸、一つ20g巻きですから、1/5頭分ですね。
カシミア必要量の目安
セーター 200g (山羊2-3頭分)
マフラー 50g
手袋 20g
靴下 50g
⒉ そもそも、糸になるまでに時間がかかる工程に手間がかかる
1頭から取れる量が少ないという希少性も高額になってしまう理由の一つですが、やはり、羊毛も同じですが「糸」になるまでにたくさんの工程があります。
SHEARING
カシミアヤギから毛をすき取ります。山羊の外側の硬い毛ではなく、内側にある産毛をすき取って採取します。カシミヤ山羊の場合は鋏ではなく、かぎ手を使用します。
CLASSING
毛の状態に従って、丁寧にクラス分けをします。
WASHING
毛を洗い、汚れや油分など不純物を取り除きます。
DEHAIRING
太い毛や短い毛を取り除き、品質の良い部分だけを残します。
CARDING
採取した毛を櫛でならし、繊維方向が揃った薄い均一の状態にする作業。
COMBING
CARDINGの作業でできた薄い繊維の塊スライバーを櫛に通して引き伸ばして、繊維を平行に整える作業。この作業でまた不純物(草など)やサイズの違う繊維は更にはじかれて、よりきめ細やかな上質な繊維となります。
SPINNING
COMBINGされたスライバーを伸ばして細くして、よりをかけて糸にしていきます。そして、糸という形になり、更にテマリシャスによる草木染め作業へ続くのです。
カシミアが高級で極上なのは毛そのものの質と手間ひまかけて糸にする作業だからとわかりました。
その糸をさらにゆっくりと時間をかけて編んで形にしていく、みなさんの手仕事を思うと、これは手仕事のリレーだなと本当に実感しました。
作品、完成したら是非シェアしてください!
写真、情報提供:カシミア 田澤